円形脱毛症

大丈夫です、あなたの悩みはきちんと治療をすれば治ります。

こんな症状でお悩みの方、お越しください。

皮膚科で処方された薬が効かない・・・

抜けては生え、抜けては生えを繰り返す・・・

いくつも脱毛しているところがあって美容院にいけない・・・

円形脱毛症とは

 頭に十円玉大の脱毛部分ができる自己免疫疾患の1つで、脱毛の進行具合や形状によっていくつかの型に分類されます。

単発型

 円形脱毛症で一番多い症状で、何の前触れもなく一部に円形の脱毛部分ができる症状です。6割程度は自然治癒しますが、別の型に進行する場合もあります。

多発型

 単発型が進行した症状で、単発型同士が結合して大きくなります。この段階になると、頭髪以外の全身の体毛にも発症してくることがあります。

多発融合型

 頭髪全体で平均的に抜けていく難治性のびまん性の症状と、生え際などで蛇のように細長く脱毛していく蛇行性の症状があります。びまん性はさらに次の段階に進んでしまう可能性が高いもので、蛇行性は小児に多くみられる症状です。

全頭型

 多発型の進行したもので、脱毛部分同士がいくつも結合し、頭髪はすべて抜け落ちる症状です。この症状でも自然治癒するケースもあるようです。

汎発型

 全身の毛が抜け落ちる症状です。治療の予後は悪いと言われ、悪性円形脱毛症や全身脱毛症とも呼ばれています。

円形脱毛症はなぜ起こるの?

 身体の防御機能であるCD8陽性Tリンパ球が毛根部分の自己抗原を誤って攻撃してしまう自己免疫反応によっておきています。

 この反応によって脱毛部分の毛根組織は委縮して障害されますが、リンパ球の反応が消失すれば元通り再生されるため、円形脱毛症では永久脱毛になることはありません。

 円形脱毛症の8割で他のアレルギー疾患との合併で優位に症例が重くなるようです。また、円形脱毛症患者の4割は、アトピー素因を持つと言われており、アトピー性皮膚炎との関連も高いと考えられています。

 逆にアレルギーではない場合は、ストレス等により自己免疫力の低下により発症し、脱毛に至るとも考えられています。

 西洋医学的な治療は皮膚科が主で、薬の服用や塗り薬による治療が主に行われています。

円形脱毛症は東洋医学ではどう考えるの?

東洋医学では、円形脱毛症はその程度の差こそあれ、ストレスによる熱が原因といえます。

 髪の根に分布している頭皮や、髪自体の栄養源である血を熱が消耗させているのです。

 ふだんは潤沢な状態の頭髪の方が、突如として抜けてしまうということは、その脱毛箇所から身体の内部の熱が発散しようとして炎症や毛根周囲の血を停滞させてしまい、栄養出来ない状態とさせてしまうため、円形性脱毛となるのです。

 つまり、身体の内部の熱の発散が問題であり、ふだんから次のことに気をつける必要があります。

@チョコレートやコーヒーなどのカフェイン系を控える。

A毎日散歩をしっかりと30分以上は続ける。

B読書やパソコンやゲームなど目を酷使することを長時間しない。

 特に@は常習になっている方は避けるだけで効果はあります。要は頭の方へ血を上らせないように気をつけることです。

 炎症があるからといって、塗り薬や炎症を抑える薬が効かない理由は、体内の熱のバランスの問題であるからです。

 きちんとバランスを戻してあげれば、すぐに戻るものです。かといって、時間が経過したものは、身体が癖になっていますので、繰り返しますから日常生活の養生と共に、正しくバランスを取る治療が必要です。

 円形性脱毛症と違って、壮年性の脱毛症が永久的に脱毛になるのは、腎精というストックされている血の源となるものが急激に消耗し、相対的に腎気が高ぶるために熱となって上部の頭髪を焼くと考えられています。

 もしくは、熱の主たる原因である飲食物の過剰摂取や、ストレスによる内熱が大きく関与して腎気の高ぶりを助けていると考えます。

 なので、壮年性の脱毛症を避けるにあたっても、普段から先ほどの@〜Bを実践していただき、予防をしていただくと良いです。

 もちろん、ストレスを溜めないことと、飲食物の偏食や過剰摂取を避けて頂くことは大変重要です。

症例を一部紹介します 【小学生の円形脱毛症】

初診日 平成20年5月10日
患者

男性 10歳 小学生5年生

主訴

円形脱毛症
図の通り(黒枠灰色の部分)   

病歴

早産で27日間保育器に入るがその後は問題なく成長。1歳 から保育所に通う。水疱瘡、おたふく風邪などにかかるが5歳位までに耐性ができ小学校に入ると1,2回欠席するのみ。2年生の頃小さな脱毛箇所が出来る。 その後自然治癒、発症を繰り返す。今年2月頃後頚部に抜け毛が出始め徐々に上部へ広がる。3月には右側頭部、4月には左側頭部へ広がった。

診断

母親も幼少及び青年期に同様の症状があり、先天的な影響も考えられるが、また内向的性格など後天的要素から気の停滞を引き起こす傾向が主と診て、必ず良好になりますよという、安心感をまず患者本人に抱かせることが重要と母親へ伝える。

治療

気の停滞をとり、気・血の巡りを改善させる。1回の治療で1〜2個の少数のツボ(百会、神門、神道、肝兪、大衝など)を適宜選び刺針した。

養生指導

気の運行を良くするために、何も持たずに静かなところを歩く。
カフェイン類の飲むのを控える。

経過

21診目6月28日 脱毛部にザラつきが出始める。
37診目8月9日 頭皮にうぶ毛がだいぶ育つ。
60診目10月1日 右側の脱毛部目立たなくなり、後頚部が残る。
64診目10月20日 後頚部にだいぶ産毛が生える。
67診目10月29日 左頭部目立たなくなる。
左後頚部もだいぶ産毛が生えてくる。
107診目平成21年2月7日 良好。ほとんど正常部位と変わりない。

現在の状態

症状は改善し現在はその面影は全くない。今は体調管理の為週に1回のペースで来院中。

院長コメント

 この方は、親御さんがとても心配をされて育てられたのだなあと、お母様の子供さんに接する態度でもわかる方でした。子供さんはお母様の反応を良く見ています。

 こういう病気は遺伝ではなく、心の状態が大きく関与します。体と気持ちが落ち着くことが非常に症状の好転につながります。特に体に影響するのは睡眠の状態です。

 この子の場合も、熟睡感を十分得られなかったり、寝付きが悪く良く目が覚めるなどの症状があれば治りにくく、治療過程においてまず改善していくポイントになっています。


その他様々な症例は

こちらから参照いただけます。



どうやって治療するの?

 当院は、鍼灸専門治療院です。その他の手技や整体・マッサージなどは行わず鍼と灸だけで治療して行きます。

鍼って痛いんですよね・・・怖いです・・・

 鍼は一般の鍼灸院で用いる鍼管を全く用いないのでチクリともせず、患部に非常にソフトに刺入することを可能にしました。これにより、3〜5歳くらいの痛みに敏感なお子様でも安心して鍼を受けることができます。

 鍼管を使うと、「チクチクして不快な感じがする」と鍼の苦手な方は敬遠されることが多く、また、鍼と皮膚の接触の微妙ななじませ合いが出来ずに治療もうまくいかない最大の原因が生じるので当院では開業時から使用していません。

 なお、当院ではすべてディスポーザブル(使い捨て)の鍼を使用しています。

たくさん鍼を打たれるんじゃないかと不安です・・・

 一般の鍼灸院では、確かにやたらと鍼をうちますね。全身療法だと言って身体全身に打つことを良かれとしていますが、

 当院では全く異なる考えで治療をしていますので、鍼は基本1か所です。多くて2か所。急性の病や熱発していて身体が元気な場合には、その場合だけ5〜6か所に治療する場合もあります。

お灸は熱そうだし痕になりそうで・・・

 灸は、一般の治療院では灸点紙というものや、温灸を使って治療するところが多いのですが、治療効果はやはり直接施灸する場合にかなり劣ります。

 それでも良ければ、温灸による施灸も選択肢としてありますが、ご自分で施灸する場合にはお勧めしますが、当院での治療は基本的に直接灸です。

 ただし、米粒の半分の大きさでチクっとするくらいの刺激です。一瞬で終わりますので安心です。痕がやや残ることはありますのですが、ほとんど足か腰部の目立たないところなのです。

 温灸か直接灸かは相談の上となります。

治療費(消費税別)

 初診時には初診料4,000円が別途かかります。 

 高校生以上  6,000円

 乳幼児    3,000円