冷え性
あなたの冷えは、もしかすると温めても逆に良くないかもしれない。
こんな症状でお悩みの方、お越しください。
靴下を何重にもはかないと、足先が水につかってるみたいに冷たい・・・ | |
足の冷えがきつすぎて感覚がない・・・痺れているみたい・・・ |
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冷え過ぎて指先の色が紫がかってきた・・・ |
冷え性とは
手や足の先などいわゆる四肢抹消が温まらず、冷えているような感覚がある状態のことを冷え性といいます。
また、全身が冷えて、すぐに疲れたり目眩等が伴うような全身性の冷え症もあります。
冷え性はなぜ起こるの?
現代医学的な原因としては、外部からの冷気はもとより、血行不良と熱の産生不足によるところが大きいです。
一般的に男性よりも女性の方が圧倒的に多いとされていますが、それは、男性に比べ女性に次のような特徴があるためです。
●血管が細い
血管が細いため、血流不足により十分に抹消まで温めることができなくなることがおきやすいです。
●筋肉量が少ない
筋肉が少ないため、筋肉の運動により生じる熱が少ないことと、静脈血を筋肉の運動によって心臓にもどす働きが弱いということが関係しています。
●自律神経のバランスが崩れやすい
体温や血圧をコントロールしているのは自律神経ですが、男性に比べ、女性の方が自律神経のバランスを崩し易いのです。
東洋医学で考える冷え性
東洋医学では、冷えの原因は大きく「気の停滞によるもの」、「気の産生不足によるもの」の二つに分けられます。
気の停滞によるもの
この場合は、運動したり、発汗することによって身体が温まる場合です。身体を動かすことによって気の停滞が解放され、気の本来持つ身体を温める機能が回復されてきます。
このような場合には、身体の気を増すような食物(人参や生姜など)は必要ありません。むしろ滞りがさらに悪化していきます。
気の産生不足によるもの
こちらは、さらに次の二つの場合が考えられます。
- 胃腸機能の低下による気を産生する絶対量が少ない場合
- 腎に包蔵されている精や肝に包蔵される血の絶対量が少ないために、全体の気が血や精から化成することができずに冷える場合
後者の場合は、女性はなじみが深い、生理出血の後の冷えなどに代表されます。
例えば、女性の生理前の冷えは気の停滞が中心であり、生理後の冷えはこの肝や腎の弱りとしての冷えであり、冷えの本質において違いがあるわけです。
これをごちゃまぜにして世間では、冷えにはこれがいいと言われているので、治らないわけです。
足先には、肝の経絡が流れていますので肝の血が不足している方は、特にこの症状が出やすくなります。ちなみに、かかとあたりが冷えやすい方は、腎の経絡が流れているところなので、腎の精が慢性的に弱いのかもしれません。
これら以外にも、身体の上部では、心や肺の経絡が巡っています。よく風邪を引きやすくて、背筋がすぐ寒くなる、手や指がかじかんで痛くなりやすいなどと、訴えられる方は、この心肺の機能が負担になったり、弱っているのかもしれません。
ただし、単純に上が冷えるから心肺だ、下だから肝腎だとは決め付けられません。なぜなら身体は上と下でバランスをとるものだからです。
なので、きちんと効果的に症状を改善しようとするならば、身体の体質面をすべて把握して治療に当たる必要があり、誤解をしたまま食事や運動、対処法をしていることを、まず止める必要があります。
症例を一部紹介します 【足先の痛み、痺れ、冷え】
初診日 |
平成21年11月21日 |
患者 |
女性 58歳 151cm 自営業(サービス) |
主訴 |
足先の痛み、痺れ(冷え) |
その他の症状 ・既往歴 |
・めまい・ふらついたりする・身体が疲れやすい |
病歴 |
子供の頃から手足の冷え感じ始める。28歳で胃潰瘍になり健康のためにヨガを始め、数年後より人に教える立場になり忙しくなって家庭内においてもストレスを感じ始める。50代以降姑と夫の死別が重なり精神的ショックを受け、今年の9月頃くらいから症状が増悪する。 |
診断 |
問診や舌、脈、腹、手足や背中のツボの状態を診て総合的に 診断して、カフェイン類をよく飲まれることや、湿気があるときに症状が増悪したり、普段から便秘や下痢をくり返すことから脾の臓が弱っていたり、仕事によ るストレスにより肝の蔵を傷めた為、気の停滞が起こり、肝の経絡上の足先に症状が出現したと診断。 |
治療 |
1回の治療で1〜3個の少数穴(公孫、百会、外関、太衝、合谷、至陽など)を適宣選び刺針する。 |
経過 |
2診目11月25日 足先の痛みと冷えが少し楽 |
現在の状態 |
足先の冷えはまだ少し気になるそうですが、痛み痺れは出ていないそうです。 |
院長コメント
この方は非常に気を感じることに敏感で、頭に鍼をしていて足の痺れが取れてくるのがわかるなど治療後にいろいろと解説して頂ける方です。
こういう敏感な方は非常に鍼灸が効きやすいのです。その反面自分を取り巻く周囲の異常にも敏感でストレスを受けやすい面もあります。
胃腸の働きにストレス症状が現われることが多いので普段から五味のバランスを取ることが大切です。五味のバランスを取るとは食事の味の偏りのバランスを取ることです。この方は甘いものを控え、少し苦味のものを取るとバランスが取れてきます。
どうやって治療するの?
当院は、鍼灸専門治療院です。その他の手技や整体・マッサージなどは行わず鍼と灸だけで治療して行きます。
鍼って痛いんですよね・・・怖いです・・・
鍼は一般の鍼灸院で用いる鍼管を全く用いないのでチクリともせず、患部に非常にソフトに刺入することを可能にしました。これにより、3〜5歳くらいの痛みに敏感なお子様でも安心して鍼を受けることができます。
鍼管を使うと、「チクチクして不快な感じがする」と鍼の苦手な方は敬遠されることが多く、また、鍼と皮膚の接触の微妙ななじませ合いが出来ずに治療もうまくいかない最大の原因が生じるので当院では開業時から使用していません。
なお、当院ではすべてディスポーザブル(使い捨て)の鍼を使用しています。
たくさん鍼を打たれるんじゃないかと不安です・・・
一般の鍼灸院では、確かにやたらと鍼をうちますね。全身療法だと言って身体全身に打つことを良かれとしていますが、
当院では全く異なる考えで治療をしていますので、鍼は基本1か所です。多くて2か所。急性の病や熱発していて身体が元気な場合には、その場合だけ5〜6か所に治療する場合もあります。
お灸は熱そうだし痕になりそうで・・・
灸は、一般の治療院では灸点紙というものや、温灸を使って治療するところが多いのですが、治療効果はやはり直接施灸する場合にかなり劣ります。
それでも良ければ、温灸による施灸も選択肢としてありますが、ご自分で施灸する場合にはお勧めしますが、当院での治療は基本的に直接灸です。
ただし、米粒の半分の大きさでチクっとするくらいの刺激です。一瞬で終わりますので安心です。痕がやや残ることはありますのですが、ほとんど足か腰部の目立たないところなのです。
温灸か直接灸かは相談の上となります。
治療費(消費税別)
初診時には初診料4,000円が別途かかります。
高校生以上 6,000円
乳幼児 3,000円