アルドステロン性高血圧の症例
初診日 | 平成24年3月9日 |
患者 |
男性 39歳 173cm 74kg 概婚 外資系(管理職)勤務 |
主訴 |
高血圧 肩こり 背中のかゆみ |
病歴 |
小さいころから扁桃腺が腫れやすかった。風邪はひかないが、咽の痛みはあった。 3年前に仕事が忙しくなり、痔になる。ストレスが多くなり下痢になる。 2年前から徐々に血圧が高くなる。 1年半前にレーシック手術をうける。 半年前から血圧が160〜170/100〜110になり高血圧となる。降圧剤、抗アルドステロン剤を併用して130/90まで血圧は落ちる。 |
診断 |
問診や体表観察所見から肝臓と脾臓の不調和が長引き、一時的な腎臓の機能障害を起こして全身の気血が停滞気味となって高血圧の症状を呈したと診断した。 |
治療 | 一回の治療で1〜2個の少数のツボ(霊道、後谿、陰谷、太衝、曲泉、照海、外関)などを適宜選んで刺鍼した。 |
経過 |
初診3月9日 アルドステロン性高血圧で来院。背中のかゆみがある。 3診目3月16日 よく眠れるようになり、目覚めもよくなる。血圧は130/100以下になる。 6診目4月9日 左耳の違和感があったのがとれた。血圧は130/90代になり、朝の血圧は120/80代になる。 9診目5月21日 血圧が120〜130/80代になる。ぐっすり眠れるようになる。 12診目6月22日 肩こりがなくなる。目の疲れも少なくなる。 16診目8月24日 背中のかゆみがましになる。120/80代で血圧も安定している。 23診目1月11日 咽の痛みがでる。 28診目7月8日 血圧は落ち着いてる。 |
現在の状態 | 2年以上経った現在は、健康チェックの意味で年に数回来院されて身体のいい状態をキープしている。 |
院長からのコメント
高血圧にも、いろいろと原因があるとは思いますが、アルデステロン症の方の場合、副腎皮質の腫瘍が原因といわれています。なので比較的手術で腫瘍を切除して治療をされる方が多いと思われます。しかし、腫瘍になってしまった原因があるはずなので、むやみに取ってしまってそれで終わりということには行かないと思います。身体の表面にできたおできならそれで済むかもしれませんが、体内に出来ているものなので、内臓機能の機能亢進を、薬を出来るだけ減らして鍼灸治療をメインとしてから症状が良好になった症例です。