パーキンソン病による右手薬指の震えの症例

初診日 平成21年8月19日
患者

女性 70歳 152cm 45kg 既婚 主婦

主訴

パーキンソン病による右手薬指の震え・右手で字が書けない

病歴

3年前から右手の薬指のあたりが震える。その後昨年5月位から右手で文字を書く時正確に書けない(横に真っすぐに引けない)。緊張した時(長い時間人と話をしたり、疲れた時)に悪化

その他の症状・
既往歴

胸の痒み(夜掻いて皮膚がボロボロになることも)・つまずづきやすい・登り坂を昇るとしんどい・手がむくみ易い・食欲低下・41歳で子宮筋腫・50歳で緑内障・63歳で右中指グロムース腫瘍・64歳で脳動脈瘤手術・68歳うつ病、意欲の低下(現在も続く)

診断

問診や、舌、脈、腹、手足や背中のツボの状態を診て総合的に診断して、ストレス、イライラ、怒りと、身体の抵抗力、生命力の弱りから「気」のバランスを崩した事が原因としました。

経過

2診目8月21日 治療後しんどくない、手のむくみマシ、胸の痒みマシ 
治療穴 梁門
3診目8月26日 昨日昇り坂がしんどくなかった  治療穴 承満
4診目8月29日 上腹部がむかむかする 横を向いたり、下をむくと眩暈がする治療穴 不容
5診目9月2日 むかむかとれる 除々に楽になっている 治療穴 外関、百会
9診目9月16日 だいぶ字が書けるようになった 治療穴 霊台
11診目9月23日 左頭頂部の手術痕がチクチクと3秒ごとに痛む 
治療穴 至陽
12診目9月26日 左頭頂部の痛みがズシンと重いに変わる 顔色が良くなったと言われる 
治療穴 至陽
13診目9月30日左頭頂部の痛みが少し残る しんどいのがマシになっている 
治療穴 至陽、滑肉門
以降、一回の治療で1〜2個の少数のツボ(至陽、百会、外関)を適宜選んで刺針した。

現在の状態

11月初旬の現在まで週2回継続治療され、毎日外出されるようになり、気力体力が回復され、手の震えもほとんどなくなった様子である。今後は左目奥の違和感が残るのと予防のために週1〜2回継続している。


院長からのコメント


パーキンソン病というのは、長い間のストレスがほぼ原因と考えられております。

うまく発散できない心の状態を問診によって捉えて患者さん一人一人の心と魂 と体の状態を本来持っている体の状態(赤子のような心神ともに健康な状態)に戻していくのが当院の考える東洋医学による治療です。この方は趣味を楽しんで いる方で歌(主にシャンソンだそうです)を再開できると喜こばれています。

前向きに楽しんでいる精神状況がさらに好転させているのだなと感心させられます。