ムズムズ足症候群による不眠症の症例

初診日

平成26年7月18日

患者

女性 67歳 162cm 専業主婦

主訴

ムズムズ足症候群(足のかゆみ)

その他の症状
・既往歴

・不眠症

・逆流性食道炎

・右五十肩

病歴

10年前から胃のキリキリとした痛みを感じるようになる。

5年前からアレルギー性気管支炎になり、秋に咳などが多く出るようになる。病院にはステロイドを処方されるが、ステロイドの服用に恐さを感じ、服用を止める。

2年前に逆流性食道炎になる。薬を服用すると口が荒れたりするので、服用を中止する。

今年になってから2時間ごとに目が覚めるようになった。

診断 30年来の飲食店をご主人が経営されており、従業員や家庭内の日常的なストレスが継続しており、肝気の停滞が慢性的にあって肝・肺への負担が大きくなり、胃痛や気管支炎を発症したと診断。慢性的に陰液が消耗して食道炎や口内炎、不眠症になっていると考える。
治療

1回の治療で1〜3個の少数穴(霊道、陰谷、照海、臨泣、百会、至陽、曲泉など)を適宣選び刺針する。

経過

初診7月18日 ムズムズ足症候群、不眠症、右五十肩、逆流性食道炎などの症状がある

2診目7月21日  左の足がましになる。夜目覚めるとムズムズで寝にくい。
3診目7月23日  夜2時間おきに目が覚めるが、眠るのはぐっすり眠れている。

4診目7月26日 昨日は良く寝れた。夜中に二回目が覚めるが、ムズムズはあまり感じなかった。
10診目8月20日  ムズムズは感じない。

20診目11月12日 右肩はましになる(10→7)(初めの痛みが10とすると)口の中が乾いて苦く感じる。

現在の状態

初診から1年半経った現在、ムズムズ足症候群はほぼ出ない状態だが、ストレスが多いにかかった忙しい時期には発症する。夜間の二回目がさめることは続いているが、以前のようにその後眠れないことはなく全体として眠れている。

右肩や逆流性食道炎の症状はない。

予防のため、一ヶ月に1〜2度通院されている。

院長からのコメント

ムズムズ足症候群は、この近年非常に発症されている方が多い症状で、幼児から大学生、お年寄りまで様々な年代の方が来院されています。

昼間に出ることが多いのですが、ひどくなると夜眠れない状態となり、慢性化します。治療に来られる段階は、ほぼこの段階です。お子さんの場合は、ご両親が訴えで寝れなくなり、困り果てて来院されます。

 原因は、この症例同様、慢性的なストレスと感じることがほとんどで、ほぼ当院の治療でほとんどの方が治っています。ただ、心の状態を整理することは必要ですが、身体に影響がこなくなると自然に整理も出来るようです。

悩んでいらっしゃる方は、一日も早く来院されて元気にお仕事や学業に励みましょう。