ムズムズ足症候群、足の痙攣の症例

初診日 平成26年12月11日
患者 男性 24歳 180cm 70kg
主訴

・ムズムズ足症候群

・足の痙攣

・足のしめつけ感

病歴

20年前に頭をコンクリートで強く打ちつけ4~5針縫う大怪我をする。

8年前に野球により右肩の故障と、右足甲の疲労骨折する。

1年前から大学院に進学して、理工学部の大学から大学院へと本人にとっては大きな環境の変化があり、日々研究成果を出さないといけない厳しいプレッシャーがかかっていた。環境が変わりムズムズ足症候群を発症する。特にふくらはぎの症状が強い。

診断 大きなプレッシャーが肝気の停滞を強め、しかもデスクワークが多く睡眠不足もあり、肝血も焼灼され不足し、その熱が肝経上に現れてムズムズ症候群となって発症した。
治療 1回の治療で1〜3個の少数のツボ(三陰交、霊台、百会、神道、など)を適宜選び、刺針した。
経過

初診12月11日 ふくらはぎのムズムズ足症候群、足の痙攣がある

3診目12月15日 足のビクつきが減った。

5診目12月19日 症状はいい10→5(最初の状態を10とする)

7診目12月24日 症状は出ていない。調子はいい。

10診目1月5日 眠たくてフラっとする時にムズムズ足を感じる。

12診目1月12日 先週ランニングしていて足が締め付けられるような感じになる。

23診目5月8日 天候が悪いときに足のムズムズがでてくる。それ以外のときは平気

現在の状態 大学院を卒業し、姫路市内の企業に就職するために治療終了する。それまでの間2週間に一度の通院だったがほとんどムズムズは出ていない。

院長のコメント

 ムズムズ症候群は、西洋医学ではまだはっきりしたことはわかっていませんが、

一次性と二次性があり、一次性は・遺伝的なもの・体内での鉄代謝に異常がある・ドーパミン神経系の障害などが挙げられています。二次性の場合、鉄欠乏性貧血や慢性腎不全、パーキンソン病などの病気や、抗精神病薬などの薬によって症状を引き起こすことがあるとされています。

 しかしながら、鉄剤を補充してもドーパミン系薬剤の投与でも肝臓に負担がかかるため、結局は続けることで症状の悪化を見ることがあります。二次性の場合の薬による弊害と同じことです。

 肝臓の負担を軽くするために、肝気の滞りと肝血の滞りを取るだけで、この症状は緩和してきて治癒していきます。すべて治す力はもともとあるあなたの力です。

薬に頼らない方が治っていくのです。