慢性膵炎に伴う腰痛(動作後の痛み)、肩背から腰のはりの症例

初診日

平成26年3月12日

患者

女性 28歳 164cm 医療関係勤務 和歌山から来院

主訴

腰痛(左>右)

肩背から腰にかけてのはり

病歴

元々身体が弱い傾向にあって、肉体的な負荷がかかると身体を壊していた。

転職してからの職場の人間関係がよくなかったのでストレスになる。

3年前から吐き気がおこり慢性膵炎と診断される。

2年前に自律神経失調症と診断される。

1年前から背中まで痛みが起こり、体重が減少する。

現在は食後の胃もたれがあり、腰の痛みが起こる。腰は長時間動くと夕方に痛みが増す。

マイスリー(睡眠薬)、ドリマチール(胃薬)を現在は服用している。

診断

精神的に気まじめな性格で気鬱が生じやすいことに加えて、身体を形作る脾臓の力が弱い体質で、陰液(体液)の虚損になりやすい。しかし、あくまでも気の停滞が主体なので陰液の過度に虚損しないように注意しながら気の停滞を解消していく。

治療

1回の治療で1〜3個の少数穴(照海、百会、神門、神道、至陽、陰谷、神道、霊台、筋縮、など)を適宣選び刺針する。

経過

初診 腰痛(左>右)肩背部まで痛みがでる。

3診目3月15日 腰の痛みはましになって表面的な痛みになる。(10→7)(最初の痛みを10とした場合)背中がぞくぞくする。

5診目3月22日 腰の痛みは10→2になる。一昨日に一日中胃がムカムカする。

7診目3月29日 腰痛が左>右になる。喉がつまった感じになるが、背中のハリはましになる。

10診目4月9日 首と腰の痛みが楽になる

28診目7月17日 腰痛は出るが動くとましになる。

現在の状態

11月現在、3週間に一回程度通院されているが、腰痛はほとんどなく、慢性膵炎のために身体の疲労感を解消する為に、通院されている。


院長からのコメント


この方は、和歌山から当初毎週通院されていて、かなり症状が良くなったので続けていらっしゃいます。介護業務なので身体を酷使し、無理をされていた様子でかなり通院するのも大変だったと思いますが、慢性病起因でありながら比較的早く良くなり喜んでおられます。遠方からお越しの方には、より早く治すように一緒に治し方を考えていきたいと思っております。