『幼少期の過酷な経験が成人期の疾病の高リスクと関連』
日本とフィンランドにおいて、幼少期の過酷な経験が成人期の疾病と関連しているかについて研究を実施し比較検討した。
日本の成人 13,123例(平均年齢 69.5 歳)とフィンランドの10,353例(平均年齢 64.4 歳)を対象に幼少期の過酷な体験、
すなわち両親の離婚、家庭内での恐怖(身体的虐待や家庭内暴力の目撃)、貧困の3項目と、現在の健康観や既往症(がん、心臓病、脳卒中、糖尿病)、喫煙歴、BMIとの関連を質問票により調査した。
結果、幼少期の過酷な経験の有無については、日本では50%、フィンランドでは37%の人が少なくとも 1 つ以上体験していた。
日本、フィンランドとも、過酷な経験が多いほど健康観が有意に低く、オッズ比はそれぞれ1.35、1.34 で両国とも同等であった。