2022/06/28

心臓疾患最新情報



心房細動患者へのカテーテルアブレーションの効果、薬物療法と有意差なし


カテーテルアブレーションは心房細動の洞調律を回復するのに有効であるが、死亡や脳卒中のリスクに対する長期的な影響についてはよくわかっていない。


そこで本研究では、心房細動患者へのカテーテルアブレーションが従来の薬物療法と比べ、予後を改善するかについて検討した。


10カ国126施設において多施設共同非盲検無作為試験を実施した。


対象となったのは、65歳以上、または脳卒中の危険因子を1つ以上有する65歳未満の症候性心房細動患者2,204例(年齢中央値 68 歳、女性42.9%、発作性心房細動42.9%、持続性心房細動 57.1%)で、対象者をカテーテルアブレーション群(1,108 例)または薬物療法群(1,096 例)に1:1に割り付け追跡した。


追跡期間平均48.5ヵ月において、89.3%が試験を完遂した。


結果、主要評価項目である死亡・後遺症を伴う脳卒中・大出血・心停止の複合転帰の発生率は、カテーテルアブレーション群で 8.0%、薬物療法群で 9.2%となり有意差はみられなかった。



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