末期癌ですが、診ていただけますか?

Q:

昨年8月にS状結腸癌、多発肝転移、肺転移と診断され、手術は不可能、現在抗癌剤のみで延命治療している34歳男性です。


抗癌剤の種類は既にセカンドラインで効果減退、先日肺の癌が

増悪し肺炎を起こしている可能性があると言われました。


肺炎のため抗癌剤投与は一旦中止、週明けに再診があり、

状態により入院となるそうです。ただ、今回の入院は治療目的ではなく、経過観察目的のようです。


その入院前に、なんとか回復の糸口を掴みたく、診察をお願いしたいのですが、可能でしょうか。


今まで抗癌剤以外でしていたことは、びわの葉温灸、AHCCの服用、ゲルソン療法まで厳格ではないですが、玄米菜食を基本に食事療法に取り組んでみました。

ただ、AHCCは頻便が増強、食事は玄米含め、米類は吐気がするようになり、今は兎に角食べられるものを口にするという状況です。

るい痩が進み、毎週体重が1〜2Kgずつ減っていっています。

もし診察していただけるならば、どうか宜しくお願いします。

A:

現在、一番お辛い症状は、肺癌からの肺炎なのですね。
癌の場合、多くは抵抗力の衰えによる冷えから起こると

病院では伝えられますが、東洋医学では、間違いなく熱の病と考えます。

肺の機能として身体の表面を守る衛気の働きがあります。
その機能が肺の中に籠った熱のために、働きが悪くなっていることが主たる原因です。

もちろん癌の原発は肝臓ということですが、そこの部分をもちろん無視はできません。

肝臓はストレスに多くは強い臓器です。そこが病むということはかなりのストレスがかかっていることです。

それによる熱が癌を悪性化させているのだと考えます。

いずれにしろ、東洋医学は身体の正気(抵抗力)を高め、
その熱の邪(身体にとって有害なもの)を追い出すように

治療をしていきます。

抗ガン剤は、熱の邪に対しては効きますが、正気を高めることはできません。しかもファーストラインのものほど、

きつめなお薬を使うべきですが、正気を損ないやすいので

加減をしなければなりません。

その指標は、脈の力や舌の状態です。

また腹部の所見や手足のツボの状態です。それらを素早く観察し、状態の変化に備えなければなりません。

以上が、私の東洋医学的な癌への治療のおおまかな方針です。
鍼灸治療は、正気と熱の邪気に対しての排除のバランスをとって症状を軽くし、正気を回復させ、癌があったままで生活を支えて行きます。

癌をすべて排除しようとは思わない方が良いと思います。

却って正気を損ない、症状がひどくなります。

もし、私の考えに賛同していただけるなら、明日の12時から初診をお受けさせて頂きます。お食事は済ませてからお越し下さい。

初診を受けるに際して3つだけ質問をさせてください。

①治療には家族の方は同意されていますか?
②初診には3時間ほどかかりますが、体力には問題ありませんか?
③治療の間隔は、ある程度こちらから ペースをご提示しますが、なるべく従っていただけますか?
できれば最初は週に3回くらいのペースを考えています。

以上です。

もし、いろいろご不明な点があれば、初診まであまり時間は

ありませんが、御質問を承ります。