パニック症候群、動悸、不安感の症例

初診日 平成26年8月1日
患者 女性 40歳 150cm 48kg
主訴

・パニック症候群

・首肩の重だるさ

・動悸、不安感

病歴

就職してから目の疲れにより肩こりが起こる。

子供を出産してから風邪をひきやすくなる。

1年前から頭がスッキリしない感じになる。寝付けない状態が続いた。

1週間前からきついめまいがして、病院でドグマチール、デパスを処方される。

診断 子供さんが3人いて育児のストレスから、鬱症状と躁状態を繰り返す、自分に厳しい人でメンタルな部分を解放することが大切と診断。東洋医学的には肝気の停滞を中心に解くように持っていく。
治療 1回の治療で1〜3個の少数のツボ(百会、至陽、神道、内関、曲泉、など)を適宜選び、刺針した。
経過

初診8月1日 ふらつき、動悸、体のだるさ、うつ病、パニック症候群

2診目8月2日 いつもより少し体はまし。頭の重さが10→7,8になる(初めの症状を10とした場合)

3診目8月4日 ふらつきは10→7,8になる。朝方はらくになる。

5診目8月7日 首の重たさとふらつきが10→5,6になる。動悸、不安は10→5になる。体のだるさ10→4,5になる。

9診目8月16日 デパス(精神安定薬)無しで眠れる。目が覚めてもすぐ眠れる。

10週目8月18日 頭重感10→3になる。パニックになるのがましになる。

16診目9月1日 ドクマチール(抗うつ薬)の服用を朝、晩のみにした。

38診目2月7日 頭痛たまにある。首肩の痛み、全身のだるさはましになる。

現在の状態 鍼灸治療でかなり良くなり、気のストレッチや気の食養生などを実践されて、安定しているので2か月に一回ほどのペースで継続されている。

院長のコメント

鬱傾向というのは、身体の症状が精神的な症状に変化する状態であります。例えばこの患者さんのように、肩こりを溜めていると首や顎のあたりなどが動きにくくなり呼吸がしにくくなり気持ちが解放されにくくなります。胸部の緊張をため込まないことが鬱症状のある方にはポイントになります。

鬱症状のある方は、精神的なアプローチではなく身体的なアプローチで改善していくことがほとんどです。鍼灸は速やかに効果があります。