肘の痛み(ばね指)、腰痛の症例

初診日

平成24年9月24日

患者

女性 13歳 154cm 52kg

主訴

両肘の痛み

ばね指

腰痛(後ろに反ると痛い)

病歴

1年前から空手の試験のために激しい運動をして発症する。病院のレントゲンでは異常なし。

現在も運動は継続していて一ヶ月前から試験のために練習量を増やしている。

診断

体表観察から、元々気の停滞のため肩背の緊張の著しいところへ空手の試験のために激しい運動をしていたので、慢性的に関節に熱をこもらせてしまい、骨膜および筋腱組織の中等度の炎症を起こしている。筋腱の調整は肝臓を主に調整し血流を回復させ炎症をすばやく解消させる。

治療

1回の治療で1〜4個の少数のツボ(百会、神道、神門、申脈、照海、臨泣)を適宜選び刺針した。

経過

初診9月24日 両肘の痛み、動作により音が鳴る。腰痛がある。

2診目9月26日 昨日運動会の練習で腰を痛める。寝起きとしゃがむときに痛みが出る。

4診目10月1日 肘の痛みが10→6になる。(初診の痛みを10とした場合)腰痛がましになる。

7診目10月11日 左肘の痛みが無くなる。右肘は曲げるときに痛みが出る。腰痛が10→3,4になる。

11診目11月3日 腰が捻ると痛みが出る。後ろに反らせたときの痛みがましになる。

現在の状態

中学生の練習量はかなり多いが、その量をやや増やしてそのやり方を少し変えるように伝えた。上手く気が出るように姿勢の矯正とその上で治療を行うと明らかに効果が違った。気のストレッチも最初に伝え、本人もきちんとやったのできちんと効果を出すには、運動の仕方が大事なのだと伝えて、彼女も実行してがんばっていてかなりの負荷がかかっても腰や手肘などに痛みはほとんどなくなった。


院長からのコメント

 中学生は、非常に成長が著しい時で、骨膜に負荷がかかり成長痛なども出やすい時です。成長に一番関与する内蔵は肝臓と脾臓と肺ですが、中でも肝臓は全身の気の流れを整えるので重要です。


 今回は、成長痛もややありですが、運動の仕方の問題でした。いかに力を無理にならないように運動するというのは、身体のバランスを取る上で重要です。リラックスしていても最大限の効果を生む運動の仕方を学ぶことが大切です。

 気を出す生き方講座では、そういう姿勢と運動の仕方もお伝えしています。