脱毛症(再発)の症例
2015年5月9日の写真
写真では右後頭部〜側頭部の部分が脱毛しています。
右後頭部〜側頭部からの脱毛が目立ちますが、左の頭頂部も脱毛しています。
2015年8月22日の写真
5月9日の写真に比べて、右後頭部〜側頭部の脱毛が進んでいるのがわかります。
右だけでなく左の頭頂部にも脱毛が見えます。
2015年10月3日の写真
左頭頂部はそのままですが、右の後頭部〜側頭部にかけては脱毛がましになっています。
右後頭部の脱毛が顕著にましになっています。
2015年12月12日の写真
脱毛していたのがわからないくらいになりました。
後頭部もしっかりと髪の毛が生えています。
初診日 | 平成27年5月9日 |
患者 | 男性 18歳 165cm 60kg |
主訴 |
・脱毛症(再発)
・便秘 ・寝つきが悪い |
病歴 |
8歳の頃に耳下腺炎(おたふく風邪)を発症する。 10歳のときに脱毛症を発症し、鍼灸治療により回復するが平成27年5月に再発し治療することになる。 便秘や、寝つきが悪い体質である。 |
診断 | 突発的な継続するストレスが起こったために、急激な気の停滞が起こり熱が発生し、元々気鬱の傾向があるために外へ発散されきれず頭部という人体の上部の皮膚を焦がして脱毛症となっている。治療は人体の上部の熱を冷ますことを中心とする。 |
治療 |
1回の治療で1〜3個の少数のツボ(神道、レイコウ、百会、内関、至陽、三陰交など)を適宜選び、刺針した。 |
経過 |
初診5月9日 前頭部に脱毛症が再発する。全体的に広がっている 8診目7月4日 脱毛部が全体になりつつある。 9診目7月11日 脱毛はあるが、体調が良くなる。 13診目8月7日 産毛のようなものが生えてきた。睡眠がよくとれている。 19診目10月3日 脱毛の範囲が狭くなる。右の脱毛部が残っている。 20診目10月10日 右も髪の毛が生えてきた。 24診目11月14日 だいぶ脱毛部が修復している。 25診目11月28日 変わらず順調 26診目12月12日 ほぼ全回復した。脱毛部はない。 |
現在の状態 |
円形性脱毛症は、全く落ち着いて発症の予感も見られない。 症状のキツイ時期は、治療期間として週1回、現在は、メンテナンスとして月に1回から2回継続されている。 |
院長のコメント
円形性脱毛症は、急激なストレスがかかって発症するものと書きましたが、ストレスによる熱の発散方法をしっかりと自分のものにしないと、症状は繰り返すのです。自分の中で逃げたいけどどうしようもない時にも、病気になりますので、自分を守るためには必要なのです。
そのことを体感レベルで理解できるようになると不思議と脱毛症にもならなくなります。メンテナンス中に自分の状態に気づくことが大切な時期なのです。子供さんが悩んでいる時に、親御さんが寄り添ってそのことをきづくようになると、子供さんの症状も和らいでいきます。