左肘の痛み(小指側)から手首のだるさ、腰痛の症例

初診日

平成25年10月18日

患者

女性 46歳 157cm 47kg 概婚

主訴

左肘(小指側)の痛み

手首の重だるさ

腰痛

病歴

17年前に第一子を出産後に歩けないほどの腰痛になる。治るまで6ヶ月もかかる。

3年前に主人の転勤によりストレスがかかり胃炎になる。

趣味の楽器の練習をやりすぎて左肘の痛みが発症する。

診断

もともと楽器の練習を数十年来続けていて、上半身にバランスが偏りやすい状況であったことと、3年前のご主人の転勤による家庭状況の変化からストレスがあったことから、肝臓の気が滞り左右の胆経の異常を起こして左肘の痛みや手首の重だるさや腰痛を起こしている。

治療

1回の治療で1〜4個の少数のツボ(百会、曲泉、至陽、外関、照海、臨泣、陽関、陰谷)を適宜選び刺針した。

経過

初診10月18日 左手〜左肘、左首肩を使うと痛みが出る。同じ姿勢をしていると腰痛が出てくる。

2診目10月21日 治療を受けてから2日間はだるさがあったが、その後は左肘の痛みが10→4になる。(初診時を10として)

9診目11月11日 肘の痛みはましになったが、力が抜ける感じがする。

13診目11月28日 左肘から手の痛みは10→3ぐらいになる。腰痛は10→5になる。

20診目1月24日 腰の痛みが10→1,2になる。

21診目2月3日 左肘の痛みは10→1,2になる。風邪をひいていたが治った。

現在の状態

 楽器はフルートで、手を操作するために身体の上半身に気が上り、上下の気の交流がバランスを崩している。その流れをうまくするために気のストレッチや気を出す歩き方を学ばれている。 

 その結果、鍼灸治療により痛みが改善した後、かなりふだんの痛みの状態はなく、安定している。

現在も、メンテナンスのために一か月に一度来院されている。


院長からのコメント

出産後に、発症している症状は、抵抗力の低下によるものが大きいのですが、この方の場合は、比較的若い方なので、そこまできついものではなく、脱力感などや頭頂部の症状などはありません。なので20診くらいでほぼ症状は取れてきています。

治療期間が終了しても、気を出すストレッチや、気を出す食養生、気を出す姿勢や歩き方を、きちんと学ばれているので非常に安定した状態でいらっしゃいます。