首から肩にかけてのこりと花粉症の症例

初診日 平成25年1月31日
患者

女性 41歳 157cm 48kg 既婚

専業主婦

主訴

首から肩にかけてのこり

花粉症

病歴

10代の頃に生理周期が不規則(周期が早くなったり普通になったりするタイプ)になり、ホルモン剤による治療を行う。

20才のときに花粉症(春にきつい)が出だした。

子供を出産するまで不妊治療をしていた。

子育てによるストレスでよく風邪をひくようになり、肩こりや花粉症もひどくなる。

診断

20年以上も前にホルモン剤(ピル)による生理を起こす治療を受けていて、20才から春型の花粉症になっていることから、もともと肝の気が滞りやすくのぼせやすい体質であることがわかる。脈診・腹診・背候診・原穴診・舌診で特に大きな虚は見られず、肝気の上逆による肩こりと花粉症と診断した。

治療

1回の治療で1〜3個の少数のツボ(百会、臨泣、筋縮、八椎下、至陽)を適宜選び刺針した。

経過

初診1月31日 風邪をひいてから右の肩こりがひどい。風邪をひきやすく花粉症がある。

2診目2月2日 治療後は体が軽かった。右肩の痛みが10→7になる。(初診時を10とした場合)

9診目3月11日 目の中が痒くなる。口が渇くようになる。

10診目3月18日 目の痒さはましになる。

14診目4月15日 手足の痒さがきつくなる。風呂上りで一番きつい。

15診目4月22日 痒みはだいぶましになる。寝付けるようになる。

21診目7月3日 調子がよく、あんまり痒みがない。少し胃が重くなる。

30診目12月6日 あんまり痒みが気にならなくなる。

現在の状態

治療後1年を経過して、ストレスが溜まったりすると肩こりなどはきつくなるが、その期間が短くだいぶましになったとのこと。現在は、2か月に一回くらいの割合で通院されている。


院長からのコメント


生理不順の際のホルモン治療や不妊治療の際のホルモン治療も、体内のエネルギーバランスを良く吟味して、施さないと副作用で体内のエネルギー値が上がり過ぎ、そのエネルギーを排泄しようと、肩こりや花粉症や痒みなどになることが多いのです。現代の薬による新たな病気の一つかもしれません。

 薬にどうしても頼ってしまいがちな方は、一度、その薬の影響を排除するのに有効な当院の鍼灸治療を受けられることをお勧めします。